コロンビアのパイプラインにフェイルセーフ動作用のアクチュエータを設置

20/11/2014


コロンビアのパイプラインにフェイルセーフ動作用のアクチュエータを設置

コロンビアで建設中の重要な石油パイプラインに設置するファイルセーフ動作用のアクチュエータとして、ロトルクのEH電油式アクチュエータが選定されました。

コロンビアのBicentennialパイプラインは、同国の原油輸送のインフラを改善し、生産量の増加に対応するでしょう。この3フェーズのプロジェクトは、Llanos地域から太平洋沿岸のCoveñas港まで、約1000kmに渡って行われます。Bicentennialパイプラインには、直径42インチと36インチのパイプが含まれ、2016年初期に完成すると、600,000 bbl/dの原油を輸送できるようになります。

 

本プロジェクトの第1フェーズでは、AraguaneyからBanadiaまで、226kmのパイプラインを敷設しますが、ロトルクのEHアクチュエータは、ここで、42インチClass 900のパイプライン用ボール弁を制御する目的で提供されています。これらのボール弁は、パイプラインのルートに沿って戦略的に設置されており、非常に重要な安全機能を担っています。

ロトルクEHアクチュエータは緊急遮断(ESD)用のバルブ等、セーフティクリティカルな用途に特化して設計されていますので、電動アクチュエータの操作の容易さと油圧式位置制御の正確性を兼ね備えており、フェイルセーフ動作を設定することが可能です。本プロジェクトでは、アクチュエータは、カスタム設計のロトルクHPU油圧電源ユニットのエネルギーを利用してフェイルセーフ動作を行っています。

EHアクチュエータには、ロトルクの非貫通設定(カバーを取り外すことなく設定可能)、試運転調整及びデータ通信技術を採用しています。試運転調整は、携帯式の本質的安全設定器を使ってメニューを選択するだけで、カバーを取り外すことなく、安全かつ迅速に完了することができます。また、この設定器を使って、現場からオフィスにアクチュエータの設定やデータロガーファイルを転送し、診断や解析を行ったり、保存することもできます。また、Insight2というパソコン用ソフトでこれらのデータを診断・解析することにより、潜在的なバルブの摩耗を特定したり、また、予防保守を促進することにも繋がりますので、プラントを最大限に活用することができます。

EHアクチュエータは、SIL2及びSIL3までの安全システムでの使用に関して、IEC61508-2:2010認証を取得しています。また、部分ストロークテストの機能が備わっているため、プロセスを妨げることなく、遮断弁の動作試験を実行することができます。この機能は、セーフティクリティカルなバルブの動作試験時のプロセスの中断を最小限に抑えるという点で重要です。油圧や動作を含め、アクチュエータ内の重要コンポーネントは全て試験され、緊急遮断に利用できるかを確認します。この試験は遠隔から実施することも、現場で設定器を使用して実施することもできます。

EHアクチュエータに関する詳細は、こちら