地域暖房―湯がロトルクの成功の秘訣

Sector : 水道&下水

カテゴリー : 電動アクチュエータ

製品 : IQ - Standard

概要

メトロポリタン・コペンハーゲン・ヒーティング・トランスミッション・カンパニー(CTR)は、デンマークで最大の暖房システムを運営しています。7つの熱電併給システムと2つの廃棄物焼却プラントは、14の尖頭負荷発電所の力を借りて、CTRのトランスミッションシステムに熱を供給しています。このトランスミッションシステムは、100km以上にも渡るパイプラインで構成されていますが、その殆どが最大直径800mmの地下パイプラインです。水は25Bargの圧力及び115℃の温度でシステム周辺にポンプで送られます。輸送パイプラインと共に29の交換ステーション及びポンプステーションが地域暖房システムに熱を送り届けており、コペンハーゲン市内5地域の250,000世帯と約100万人分の暖房を賄っています。

経緯

隣り合ったエリアで発生した障害により、遠隔監視されている地下のバルブ室から非常に熱い湯が溢れました。障害は迅速に解消しましたが、バルブ室に設置された全ての電動バルブアクチュエータがほぼ沸騰状態の湯に浸水してしまいました。その後の調査で、バルブ室に設置されていた頑強なダブルシール構造のロトルクIQアクチュエータに関しては、全く損傷しておらず、IP68の侵水保護等級を維持していました。対照的に、他社製のアクチュエータは、熱い湯が内部の電気部品や電子部品に入り込みひどく破損していました。

ソリューション

Gustaf Fagerberg A/S社(デンマークにあるロトルクの代理店)のワークショップにて徹底的に調査行った上で、ロトルクアクチュエータを再度取り付け、再び作動させました。その間、CTRは酷く破損したアクチュエータをどのようにするのか、対応を決定しなければなりませんでした。

CTRの保守マネージャーであるLars Haugaard氏は次のようにコメントしています。

「地域暖房システムは、特に寒い冬の期間中は、何千もの家庭や企業にとって必要不可欠です。ですから、サービス中断のリスクを排除することを優先しなければならないのです。」

日常業務中断のリスクを最小限に抑えるためにできるだけ早くアクチュエータの交換を行う必要がありますが、中央制御システムと統合するには、新設アクチュエータのそれぞれに特殊な連動装置を組込み、メイン及びバイパスバルブが正しい順番で動作することを確認しなければなりません。

ロトルクアクチュエータは、バルブ室において、他のアクチュエータが故障する程の損傷にも耐えることができたため、優れていることが証明されています。Fagerberg社のエンジニアと協力して、用途に合ったカスタマイズ仕様の連動装置を結線図に反映させ、この仕様を満たす新型のIQ3アクチュエータを4週間以内に納品することを確認しました。これにより、CTRは、ロトルクのアクチュエータを発注することを決定しました。

結果

ダブルシールだけに限らず、IQ3アクチュエータはその他に長年の信頼性と円滑な稼動を保証する多数の特長を備えています。

具体的には、携帯式の設定器を使用して安全性の高い無線通信による非貫通の試運転及びデータ転送が可能であること、また、アクチュエータの画面はメニュー選択式で分かり易いこと等です。ここで言う「非貫通」とは、現場で一旦アクチュエータの配線を行えば、今後は全く電気部のカバーを取り外す必要がないということです。

ディスクスプリングやその他の機械式装置とは異なり、ピエゾのトルク検出器は、アクチュエータの寿命まで正確に動作し、可動部の摩耗等の影響を受けません。特許取得の絶対エンコーダ(アブソリュートエンコーダ)には可動部は4つしかありませんが、たとえ電源切断時の手動操作中であってもバルブの開度を常時検出し、レポートすることが可能です。

洗練されたデータロガーには、バルブのトルク状況、始動回数、起動時間、平均トルク、イベントログ等、様々な情報を保存することができます。これらの情報は、アクチュエータの大きな表示窓でリアルタイムで閲覧することが可能ですし、無線通信を利用してダウンロードし、Insight2というPC用のソフトウェアを使って解析、予測保守やアセットマネジメントに役立てることも可能です。

直動式のハンドホイールは信頼性の高い緊急手動操作を提供し、過度の力が加わってもアクチュエータの内部部品が損傷することはありません。

さらに、外付けのスラストベースは、バルブの開度に影響を及ぼすことなくアクチュエータを取り外せるように設計されています。

ケーススタディのダウンロードはこちらから。